History

歴史

英国貴族の歴史と伝統が浸透した建物

レザンバサドュールのご紹介

会員の皆様に「レザ」の愛称で親しまれているレザンバサドュールクラブは、19世紀の始まり以来、貴族、外交官、有名人の方々を歓待し続けてきました。一時期、カニンガム一族とライオネル・ド・ロスチャイルド男爵の子息、レオポルド・ド・ロスチャイルド氏が所有していたこともある同クラブは、1991年に再び門戸を開放し、ロンドン市メイフェア地区の社交界で主要ランドマークの役割を果たす建築遺産として、また、有数者だけに許される最もエクスクルーシブな会員制カジノとしての地位を再び築き上げました。

The 4th Earl Of Buckinghamshire Robert Hobart Portrait

過去に居住した歴史的有名人

政治家かつ植民地管理者であった第4代バッキンガムシャー伯爵ロバート・ホバートは、1812年~1816年にわたってハミルトンプレース5番地に住んだ最初の居住者でした。 その後、同地には、さらに高位の貴族カニンガム一家が3世代にわたって住み続けました。同家の最初の居住者カニンガム侯爵は、その夫人が摂政皇太子時代のジョージ4世と密接な交友関係があったおかげで高い地位と身分をすべて獲得したという背景があります。ジョージ4世がハミルトンプレース5番地を訪れたことは疑いありません。1820年に摂政皇太子が国王に即位したとき、 カニンガム家の重要性はさらに高まりました。ジョージ4世はエリザベス夫人に山のような贈り物を与え、戴冠式などで国王が身に着ける宝石類を公の場所で身に着けることさえ夫人に許したという逸話があります。ハミルトンプレース5番地の家には、カニンガム家が1878年まで住み続けましたが、第3代目のカニンガム侯爵が家を売却した時点で、60年にわたるカニンガム家とこの家との関係が終わりを迎えました。

翌年、レオポルド・ド・ロスチャイルド氏が、ロンドン滞在時に使うためにこの家を買い取り、ハミルトンプレース5番地の家の新しいチャプターの始まりとなりました。ライオネル・ド・ロスチャイルド男爵の子息レオポルド・ド・ロスチャイルド氏は、ロンドン市内ニューコートの銀行の発展に尽力した非常に裕福な銀行家でした。レオポルドが所有したことにより、ハミルトンプレース5番地の家は「ロスチャイルド通り」として知られるようになり、すぐにメイフェア地区の社交界の中心となりました。ロスチャイルド氏は、自分の贅沢な嗜好に合わせてこの豪邸を大幅に改装しました。家の全体的なスタイルは、ルネサンス最盛期と退廃的なルイ15世の影響を多大に受けています。

1881年、ロスチャイルド氏は、35歳でロンドン、グレート・ポートランド・ストリートの中央シナゴーグでトリエステのマリー・ペルージャと結婚しました。レオポルドは1917年に亡くなり、ハミルトンプレース5番地の家も彼の死と共にその存在が薄れましたが、未亡人マリーは、1930年に亡くなるまで、この家に住み続けました。

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ハミルトンプレース

次の所有者は、ビジネスマンで保守党政治家のレナード・フランク・プラッハ大尉とその夫人アン・マックルストンで、同夫妻は1934年にこの家を買い取りました。プラッハ大尉は、ポーランド人ジョン・ミルズ氏(ジャン-ジャン・ミルシュタインから改名)に売り渡すまで、ハミルトンプレース5番地の家に住み続けました。彼はポーランドの町ウッチにあったホロコーストの生存者だったと伝えられています。

ミルズ氏は 4万ポンドでハミルトンプレース5番地の賃貸権を確保し、その名高いインセットで人気が沸騰したレザンバサドュールを運営するに は現在の敷地の大きさでは間に合わず、別の場所に移されました。次の数年、レザンバサドュールは、 ミルロイ・ナイトクラブやギャリソン・クラブおよびル・セルクル(フランス人のクルピエとパリ製チップ、そして正確なインゲンマメ形テーブルを完備するロンドン初のカジノクラブの1つ)をはじめとするさまざまなベンチャー事業の開催場として利用されました。 ル・セルクルは幾分革新的で、それ故に、1961年5月に(レザンバサドュール会員に対してのみ)開設された当時、タイムズ紙の目を惹き、同紙の記者は、「高水準のプロ意識と洗練度」を持つクラブと称賛しました。

ジョン・ミルズ氏は、1981年に、シーザー・エンターテイメントの一部であるカジノグループ、ロンドン・クラブ・インターナショナル(LCI)に買収されるまで、レザンバサドュールクラブの経営に携わりました。その後、クラブは2006年にブルーストリーム・ホールディングズ社に買収されました。1990年の初め以来、 レザンバサドュールクラブは、有数者しか会員になれない、世界で最もエクスクルーシブなカジノの一つとしての地位を築き上げてきました。2016年にはランディング・インターナショナル・ディベロップメント社がクラブを買収し、2017に、バーミンガム・シティ・フットボールの所有者でもあるチョー・ハン・スウェン氏に売却しました。これがハミルトンプレース5番地の史上で最も新しい出来事です。

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